考える人ブログ

カメラ歴6年の20代男性、考える人 。写真関係の仕事で飯を食う。 ストリートスナップや風景写真がメイン。 街歩き、旅を通して写真について考えてゆく。

全員フィルムカメラを買おう。あえてフィルムカメラを使って写真を撮る理由

 

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フィルムカメラを使う人が最近だんだんと増えてきたような気がします。

 

ぶらぶらと道を歩いていると、首からカメラを提げた若者が何やら真剣に写真を撮っています。

 

フィルムを巻き、じっとカメラを構え、構図を決めて、ファインダーを覗く。

やっぱり違うなぁというように寄ったり離れたり。それでも意を決したようにシャッターを押す。緊張感のある瞬間です。

 

カシャ!

 

デジタルカメラのシャッター音とは一味違った、何かが擦れるようなぶつかるような、高く乾いた音。その音とともに若者はふぅと一息つく。

なんだか満足そうな表情でまたあたりをキョロキョロし始める。

 

フィルムカメラで一枚の写真を撮る、その行程の一つ一つが僕は大好きです。

 

 

僕は大学で写真学を勉強していた時期があります。歴史や、原理などフィルムに関することを学びました。

ここでフィルムカメラの歴史をちょっとだけ見ていきます。

 

 

写真が発明されたのは1800年代のフランスでのこと。その頃、カメラはもちろん、フィルムもありませんでした。

最初の写真は道路のアスファルトに太陽光を当てて固まるところと固まらないところの差で写真を作りました。

その時代にカメラ、写真の基礎が作られたと言われています。

その後1800年終わりにコダック社の創業者であるジョージ・イーストマンというアメリカ人が、ロールフィルムを開発しました。今のフィルムとほとんど同じものです。

 

" You press the button - we do the rest "

(あなたはシャッターを押すだけでいいですよ。あとは当社にお任せください)

 

というスローガンの下で、専門家しか使用できなかった、フィルムカメラを一般的なものにしたのです。

それからカラーフィルムが開発され、現在一般的なデジタルカメラへと移行していくわけです。

 

 

このようにフィルムカメラの歴史は百数十年続いています。

デジタルカメラは毎年次々と最新機能で発売されていきますが、フィルムの新しいカメラは今ではほとんど発売されません。すべての機種がいわゆる「型落ち」と呼ばれる状態です。

それにとっても不便です。フィルムを買うのにもお金がかかるし、現像にもお金がかかる。さらには重いし、機能が制限されます。

デジタルに移行した今でも好んでフィルムカメラを使っている人がいるのには、それなりの理由があるはずです。

 

僕も好んで使っているのには確固たる理由があるからです。

そのデジタルじゃなくてあえてフィルムカメラを使う理由をフィルムカメラの魅力とともに書いていきたいと思います。

 

 

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目次

 

 

普通の写真で一味違った写真に

 

フィルムカメラとは銀塩カメラとも言われるように、ハロゲン化銀を用いた素材が使われています。

この銀の素材にレンズを通った光が当たると、科学反応を起こしフィルムに光が記憶されます。その光を現像処理することで、写真になります。

フィルムの銀の粒子によって、粒状性と呼ばれる独特のザラザラ感が生まれます。

この粒状性は粒子の細かさを表し、 デジタルと違って粒粒した写真になるんです。

 

これがすっごく良いんです。いかにもフィルムって感じがして。

あとは光がキラキラする感じ。言葉ではうまく表現できないけど、実際目で見ているような眩しくて目をそらしてしまうようなキラキラ。

光が当たった水の写真なんかを撮ると、そうこれこれ!って感じになります。

 

 

撮る喜び

 

フィルムを変え蓋を閉めてセットして、巻き上げて、撮るという動作。カメラでの写真撮影そのもので基本となる動作です。

ピントを合わせるのもAFではなくMFがいいです。カメラの歴史の中ではAFが生まれたのは最近の方で、MFしか使えないフィルムカメラがほとんどです。

マニュアルでピントを合わせている動作も、機械を動かして撮影条件を合わせている動作もすべてがすごく楽しいです。

これ、フィルムカメラだからこその撮る喜びです。

一つ一つの、面倒だけど撮っているなあと実感できる行程を行うことで、出来上がる写真に最高の喜びを感じます。

 

 

いつまでも残るフィルム

 

デジタル保存とアナログ保存。これはデジタルカメラとフィルムカメラの保存の仕方の違いなのかなと思います。

デジタルカメラはSDカードに記録して、PCに取り込んでハードディスクに保存する。これが一番普通な保存方法です。

見たいとき場所を動かして、ラベルをつけてと便利なのですがデータがなくなってしまう可能性はあります。水に濡れてしまってもデータは消失します。

フィルムのように「もの」として残しておくと、捨てない限りずっと残り続けます。たとえ濡れようと現像はできるので、いつまでたってもフィルムとしての価値は残り続けます。

実際、昔の写真もフィルムとして残っていますしね。

 

 

 

現像しないと分からない出来栄え

 

フィルムカメラの写真はシャッターを押しても画像が出てくるようなことはありません。現像してみて初めて画像を確認することができます。

現像したら、オーバー、アンダーすぎたなんてことはしょっちゅうあります。次はもっとシャッタースピードを下げて...など次への反省が見えてきます。

このぐらいの明るさで撮る時はこのぐらい、などと写真を撮ることの上達に必ず結びつきます。

僕もフィルムカメラで写真を撮りだしてから、カメラへの理解が深まったと思っています。特に構図やに関してよく考えるようになりました。

少しぐらい意図した写真と違っても、一枚への思い入れがデジタルとは比べものにならないので、その写真にも愛着が湧いてきます。

 

 

所有感を満たす

 

フィルムカメラってカッコイイですよね?

切り出された鉄のように重量感があって、みれば見るほど完璧なボディ。

どの角度から見ても欠点が一つも見当たらないようなデザインです。

今もフィルムカメラのことを想像してニヤニヤしています。ちなみに僕の長年の愛機NikonのF3という機種です。

撮ることはもちろん、家に置いておくだけで素敵なアクセントになってくれます。

見ているだけで最高に良いものです。

 

 

撮った一枚に対する思い

 

フィルムは案外値段が高いし、手間がかかる。だからこそ一枚の写真に対する思い入れは強くなっていきます。

僕もそうですけどフィルム一本というのも、大抵はすぐに撮り終わらないです。

1日にじっくりと10枚ぐらいを厳選して撮る。同じポジションで露出を変え撮る、などといったデジタルのような撮り方はしません。撮る枚数は少ないけど、撮るのにかかる時間はデジタルよりも長いと思います。

1ヶ月とか2ヶ月とか経ってから現像して、こんな風に撮ったっけなと思い出し、その時の情景が思い出される。なんて幸せなことでしょう。

何本も撮っていくと、自分の成長が時間とともにわかるような気がします。フィルムカメラとともに生きている感じがして、自分の子供のように感じてくるものです。

 

 

カメラは安い

 

フィルム一本は1000円前後と安くはないものですが、カメラ自体は安いものばかりです。

フィルムカメラの買い方としては中古で良いものを選ぶのがベストです。

デジタルでカメラを買おうとすると何十万と値段を出してカメラレンズを揃えるわけですが、フィルムなら数万円でフラッグシップ機が買えてしまいます。

僕の愛機も単焦点レンズと本体込みで3万円ぐらいで買えました。この価格でわりと綺麗で、故障も一つもないものが買えるのです。

フィルムカメラ始めてみたいなと思う人は迷わず今すぐ購入しましょう。この価格で買えるものなら失うものは何もありません。

きっと価格以上の喜びが得られることでしょう。

 

 

 まとめ

 

 以上が僕が考えるフィルムカメラの魅力です。あえてフィルムで撮る理由も少し理解してもらえたでしょうか。

フィルム、フィルムとフィルムへの愛をを散々語ったのですが僕は実際、デジタルカメラとフィルムカメラを併用しています。

デジタルもフィルムも状況に合わせて、使い分けをしています。

どちらにも良さがある中で、写真と向き合い、写真を撮るという行動を楽しむ時にフィルムを用いることが多いです。その他、例えば夜に手持ちで撮影したい時にデジタルを使用するような感じです。

 

もし、一つのカメラだけしか持てないということになったとしたら、迷わずデジタルを手放して、フィルムカメラ一本にします。

今使用しているフィルムカメラもずっと使い続けようと思います。

 

 

長々と文章を書きましたが、言いたいことは

フィルムカメラは素晴らしく良い!

すべての人に一度はフィルムカメラを経験して欲しい。

 

ということです。

 

僕が言ったすべての魅力を理解してもらえるかは分かりませんが、

必ず写真に対する気持ちが変わります。

僕がそうであったように。

 

 

写真を撮る理由が分からなくなった人、一段階レベルアップしたい人、そしてフィルムカメラに興味を持っている人はフィルムカメラを買ってみてください。