たくさんのフィルムを現像したので載せたい写真もたくさん。ということでこの間書いた記事の第二弾です。
僕がフィルム写真を撮る時に意識していることは、空気感や雰囲気など心の中で撮りたいなと感じたものや場所を撮るということです。
人に高評価をしてもらうための写真ではなく、自分のスタイルの写真ということです。撮りたくないのに、インスタグラムでいいねがもらえる写真になりそうだから、という理由で撮るというのはつまらないですよね。
今日載せるのは十数枚のスナップ写真です。僕の心が動かされた場面がたくさんありました。
何気ない一瞬が被写体
山形県の旧県庁、文翔館という場所。歴史を感じる作りとヨーロッパ風の建築が好きです。
山形の街でひときわ目立っていて、眺めても面白いし歩いて見学しても面白いと思える場所です。
文翔館からの山形市街地の眺め。都会の賑やかな感じと異なる地方のメインストリートもいい雰囲気です。
あいにくの曇り空ですが、フィルムで撮るとその雰囲気さえも哀愁漂うような場面にしてくれるような気がします。
好きな場面をゆっくりと
どこかでふらっと立ち寄った古本屋。この雑多な感じと店の雰囲気がまた良い。
こういう店で古い写真集とか買って、眺めながらカフェでコーヒーを飲む朝なんて想像したらワクワクしますよね。
海を眺める男性。何か嫌なことがあって海を眺めに来たのかもしれないし、ひと仕事終わって落ち着いたからゆっくりしてるのかもしれない。または、ただ単純に海の綺麗さを感じているのかもしれない。いろんなことを考えながら僕もその男性を撮ります。
曇りとフィルムの相性
この日も曇り空。大荒れの日本海でした。
やはりフィルムの曇りの空って写真に残したくなるんですよ。それはどういう理由なのか分かりませんが、撮りたいと思うから。もっと深く考えるとデジタルに比べてフィルムの方がダイナミックレンジが広く、階調が豊かで黒やグレーの表現が良いからなのか?確かではありませんがそんなことがあるのかもしれません。
ものすごい図でした。パイプで作られた住み家にアナゴ?がウヨウヨといるのです。
それがすごいスピードで動く。僕のLeica mini2ではこのアナゴの動きを止められませんでした。
これは1月の初詣の写真。
どこかに行こうと決めて出かける時、デジタルとフィルムの2つのカメラを持って行きます。オートフォーカスでサクッと撮るデジタルと比べて、フィルムは不便さがあるので1枚を撮るのに時間がかかります(Leica mini2はオートフォーカスですが)。かかった時間の分だけ1枚に対する思いが大きくなります。ただの記録写真でもフィルムになると、飾りたくなるような1枚の写真になります。
フィルム写真の意義
写真には作りあげた作品である「芸術としての写真」と、「記録としての写真」という側面があると考えています。
僕のフィルムカメラで撮る写真は、記録としてという点を大事にしています。流れる時間は一瞬のものですが、写真にすると一瞬が永遠になるのです。フィルムスナップ写真はまさにこれで、感情が入った一瞬を切り取ることで良い写真になるのかと思います。
ですから、風景写真やポートレート、綺麗に感じたものはデジタルで撮り、日々過ごす中で感じた心の動きはフィルムで撮るというのが僕のベストだと思っています。
だからこそフィルムは持ち歩いていきたいし、毎日をフィルムで記録したい。そのために小型軽量でポケットサイズ、それがこのLeica mini2というカメラです。
この他にNikon F3という少しだけ大きなカメラも使っています。サブカメラとして持ち歩くというより、これがメインになるような良いカメラなので、久しぶりにこのカメラ1本でどこか撮りに行きたいと思っています。