前回書いた長崎の記事。
初めて九州に行き、あえて長崎県に行って歩き回りながら、写真を撮ってきました。長崎はいいところだったなぁという内容。
ほんと長崎が好きになりました。
写真もたくさん載っけています。
しかし実は、本当の目的があって
それが
軍艦島に行くこと
前からずっと行きたいと思っていたのですが、やはり距離が遠い。
飛行機で福岡まで行って、そこからもまだまだ遠い。
長崎はなかなか行く機会もないし、さらに天候が悪いと船で上陸できないということなので、計画をしっかり立て、準備を進める必要があります。
今回は念願叶って軍艦島に行くことができたので、写真とともに雰囲気を伝えられればいいと思います。
軍艦島の歴史についても勉強してから行ったので、かなり詳しくなりました。軍艦島の話だけで居酒屋一軒飲めるぐらいかと思います。
書けば長くなってしまうので、そこは簡単に。やはり写真多めで書いていきますよ。
軍艦島とは
明治の頃、良質な石炭が発掘される島として開発が始まり、人々が移り住みました。
160m × 480m という狭い島に5000人を超える人。その人口密度は現在の東京の約10倍、世界一でした。
島には病院から学校、店までなんでも揃っていて不自由のない生活でした。
しかしながら主要エネルギーが石油へと代わっていくと、次第に衰退し、1970年代に完全に完全閉鎖。すべての人が島から出て行きました。
こうして現在の無人の島の姿へと変わってきたのです。
魅力
軍艦島というのはただの廃墟の島。
確かにその通りなのですが、繁栄した時代から今、そして未来に伝えるものを持っていると僕は思います。
鉄骨のアパートはボロボロになりながらもその姿を残しており、その中にはテレビや洗濯機などの家電はそのままの姿で残っていると言います。
かつて人で溢れていた島には、緑が一切無かったのですが、今は多くの緑が見られます。鳥などの動物もいました。
写真で振り返る軍艦島
船で軍艦島まで行きます。
近づいて行くと廃墟が見えてきてドキドキ。
ここが軍艦島か〜と改めて実感できます。
写真や動画で何度も見た光景が広がっています。
その迫力に圧倒される。
ものすごい小さな島という印象だったけど、意外と大きいことにびっくり。
そりゃ480m あれば小さくはないか。
横幅に加えて、高層のアパートなどの建物があるから大きく感じるのかもしれません。
ところどころに緑の植物が見えます。
かつての繁華街を歩く
天候がよく、この日は軍艦島に上陸できました。
ただ観光の軍艦島は歩けるコースが決まっていて、建物の中などには入れません。
本当はこの島を探検!みたいに歩いてみたいですが、上陸できただけで胸が熱くなってきました。
快晴の空。
少し暑いぐらいの天候でした。
地下の炭鉱へと繋がるエレベーターがあります。
「炭鉱は危険が場所で、命が明日あるとは限らない。」
そう思い覚悟を決めて地下へと降りて行ったと聞きました。
軍艦島の人
軍艦島で暮らしていたという人の話を聞きました。
20歳頃まで住んでいて、自分の故郷は軍艦島。どんなに老朽化が進もうと故郷を愛する気持ちは変わらずに、軍艦島を守っていこうと活動を続けているそうです。
昔の写真を見せながらの話に心を打たれます。
どれも同じような壊れた建物に見えてしまいますが、一つ一つに歴史、メッセージがあるのかもしれません。
廃墟マニアにはたまらない島でしょう。
五感で感じる
人が全く住んでいないのですごく静かです。
昔は鉱山を掘る音が響いてたそうですが、今、波が島にぶつかる音や鳥の声しか聞こえません。
このあたりは特に草が生い茂っています。緑の匂いがします。
人間がいない島が植物にとっては天国のような場所なのでしょうか。
その一つ一つの光景を目に焼き付ける。
軍艦島を後にして、船で長崎港へと向かいます。
少し離れてみると本当に軍艦のような形をした不思議な島でした。
感じたこと、感じること
たくさんの人が生活をしていて、新しい命が生まれ、ここが故郷になる。
そのような多くの人々が昭和の時代、この島を追い出されていきました。
非常に悲しいことです。
この島は今の地球の未来を写すような場所なのかもしれないと感じました。
エネルギーがたくさん採れるからといって、環境を破壊して開発を進め、自分たちの欲望のままに環境を支配する。かつての軍艦島、今の地球そのものです。
その結果としてすべてを失います。
エネルギー源が無くなってしまったら、その場所は捨てて別の場所に行く。
現在の軍艦島、これからの地球の姿かもしれません。
人間がいなくなったら緑は育つのです。
少し深い話になってしまいました。
まとめると軍艦島に行った方がいいよ。ってことです。
静かだし、風も気持ちが良いし、海も綺麗だし。
写真を見てちょっと気になるなと思った人は行ってみてください。
撮影カメラ:FUJIFILM X-Pro1
撮影レンズ:FUJIFILM XF23mmF2
今回は55-200mm がいい働きをしてくれました。
23mm F2 と比べるとやや暗めとは思ってしまいますが、200mm まで寄れると撮影の幅が広がります。