「芸術の秋」というけれど、新潟の場合「芸術の3年に1度の夏」です。
先日『大地の芸術祭』に行ってきました。
大地の芸術祭とは3年に1度、新潟県の越後妻有地方(津南、十日町)で行われるイベント。その地方にある自然をアートを媒体として掘り起こし、魅力を高め世界へ発信し、地域再生の道筋を築くことが目標。そう公式HPでは言っています。
2018年の開催は 7月29日から 9月17日。
国内外の有名なアーティストも多数参加しています。
僕自身アートと呼ばれるものは昔から好きです。また、写真もアートに含まれると思っているので、全てを含めたアートを楽しむ機会ということで楽しみにしていました。
芸術を写真に撮る。
この上ない幸せかと思います。
しかも世界規模で行っているこのイベントだけあって会場の数も半端ないし、協賛している店も多く、地域をあげて作っていくという気持ちが伝わってきます。
今回初めて大地の芸術祭に参加してきました。見たり、感じたり、写真を撮ったりして
「芸術祭ってこんなに楽しかったんだ!なんで今まで行かなかったんだ!」
と強く思ったので写真で芸術祭を伝えていきます。
写真好きな人なら必ず好きなはずですよ〜。
拠点、キナーレ
このイベントはキナーレという場所から広いエリアで行われています。
芸術は言葉で聞くよりも、自分で感じ取るところが大きいと思うので説明は少しだけにしておきます。


今回ここのテーマである「方丈記私記」
四畳半の空間で様々なことを表現しています。



素晴らしい青空。水の下には建物が水鏡になるように絵が描かれており、ある方向からみると綺麗に見えます。






このようなものも全て四畳半。作者によって感性は様々ですね。


みんな違ってみんないい。ということ
こう金子みすゞさんは言いました。
どんなものもどんな生き物もみんな違っていて良い。違っているから良い。
感性も同じです。違うからアートが生まれ、ワクワクがあるのでしょう。






これは全てダンボールで作れられていました。
コーヒーショップと、とある大学のコラボレーション。素敵。





おにぎりが売られています。
5種類あって、好きな地域のおにぎりを選べるという粋なサービスです。
全部食べ比べをしたら、一つ一つ全然味が違うことに驚きます。
甘いのもあるし、もちもちしたのも。新潟の米は美味しい。





どの角度から見てもこの建物は美しい。
ずっとのんびりここにいたくなりますね。




幻想的な世界へと




次は「清津峡」
有名なこの場所もアートになっているんです。ここがまたすごい!


長いトンネルを抜けると…


すごい…
「風の谷のナウシカ」に出てくるオームを連想させられるような物体があります。
なんとも言えない不思議な空間です。
引き寄せられるような光。






足湯でまったり。この足湯、二階にあるんです。
空を眺めながらの湯は気持ちよかった!
僕が好きな空間
清津倉庫美術館という場所。昔学校だった場所を使って美術館にしています。
シンプルな外装ですが中に入ってみると不思議なモノ、いろんなことを感じることができました。







この作者の作品も理解が難しい深い世界観です。
作風が少しずつ変わっていったことを、時代の流れと合わせて見ることができます。


豆電球で照らされる場所。表現するのは難しいけどいい感じ。






その他にも魅力がたくさん



ポチョムキンというアート。
自然の中に無機質な鉄の物体が現れるからびっくりです。
これも理解するのは難しいけれど、作者の考えが結集された場所なんだなぁと思うと感慨深いものです。










芸術に触れて思うこと
芸術とはその人の思っていること、つまり頭の中をモノとして表現すること。人によっても違うし何なら同じ人でも時間によっても全然違ってきます。一つとして同じものは生まれない。だからこそ面白いとも言えます。
写真も似ているかもしれません。
芸術とはほぼゼロから作り出すので、独創性に溢れ一見何が何だか分からないことも多い。その点写真は写真として表現するので少しハードルが低いかもしれません。
どちらにも共通して僕が思うことは、ありきたりでは面白くないし独創的で少し考えてやっと理解できるぐらいのものが素晴らしいということです。
そのような芸術に触れると、すごい!ってなるしワクワクした気持ちになります。
写真も自分が感じた独創的なものを撮っていきたいというのが僕の目標です。
とにかくこのイベントは本当に素晴らしいものでした。
理解に苦しむことも多くありましたが。それでも最高に面白いです。
充実した時間を過ごせたと思う点では、今年1番の出来事かなと思います。
ちなみにチケットを購入すれば期間中行き放題です。何回も行ってはワクワクを味わいたいと思います。
撮影カメラ:FUJIFILM X-Pro1
撮影レンズ:FUJIFILM XF23mmF2
今回はレンズ1本。
美術館のような場所は自然と背筋も伸びますし、持つ道具もオシャレな方が良いですよね。
望遠よりも見た目も絵になるようなカッコイイ小型の単焦点で撮影してきました。