ついに来ました。
FUJIFILM から待望の新機種 X-T3 が発売されることが決まりました。
今年の3月に発売になった X-H1 は、クオリティや動画性能など素晴らしいカメラですが、その6ヶ月後に新機種の発売です。
それもフラッグシップ級のカメラが連続で登場しています。
X-H1 を購入した人は正直少し戸惑っているのではないでしょうか。
X-T シリーズは T1、T2 と進化を重ねてきました。2016年9月に発売になった X-T2 は、2年経った今でもとても良いカメラだと思いますが、X-T3 はそこからの進化が著しく、恐ろしいほど機能を搭載したカメラです。僕も欲しくなる要素がたくさんありました。
先日発表になった Canon の「EOS R」や Nikon の「Z6」「Z7」など、各メーカーがフルサイズミラーレスを発表し盛り上がる中、FUJIFILMは APS-C サイズのカメラです。正直僕は FUJIFILM のカメラの方が魅力を感じるので、X-T3 について詳しく紹介していきます。
発売日
2018年9月6日から予約が始まり、9月20日に発売になります。
以前の記事で、X-T3 の発売を 2019年4月と予想していました。しかしそれよりもだいぶ早い発売となりました。
そうなると X-Pro3 の発売の予想も2020年4月よりも早くなるような気がしています。
価格が重要
スペックと価格のバランスが一番重要かと思います。
今回発表された価格は
18万円前後。
それが高いか安いかということですが、X-H1 が約23万円、X-T2 が発売になった時の価格が約16.5万円です。X-H1 よりは遥かに安く、X-T2 よりは約1.5万円ほど高くなっています。
僕は、X-T3 の18万円は決して高くなく、むしろ最高のコストパフォーマンスだと思っています。その理由については以下の良い点を見れば分かると思います。
X-T3 のここが良い!
引用 : https://fujifilm.jp/index.html
このカメラの情報を見て、絶対的にここが良い!と思ったのは6つあります。
新世代のセンサー・プロセッサー
センサーが X-Trans CMOS Ⅲ から X-Trans CMOS 4 に。画像処理エンジンも X-Processor Pro から X-Processor 4 へと進化しています。
このことにより処理速度が上がり、解像度、S/N比(信号雑音比)がアップし、色調の再現性が上がり、FUJIFILM の写真の画質がさらに磨きをかけています。
連写機能
スポーツファインダーモードが搭載されています。これにより動きのある被写体を撮影しやすくなりました。AF の最速は0.06 秒です。
また、写真を撮ると一瞬暗くなる「ブラックアウト」がミラーレスでは長く、連写は苦手ですが、これを無くす技術「ブラックアウトフリー」により連写最速 30 コマ / 秒が実現されています。ちなみに X-T2 の最速は 14 コマ / 秒なので大幅に連写速度が速くなりました。1 秒に30コマはすごいですよね。
ISO160に
これまでのカメラは常用感度が最低で200でしたが、それが160になりました。拡張感度の最低も100から80に変わっています。
太陽が明るい屋外で撮影するとき、これまでならあまり解放近くで撮ることができませんでしたが、最低常用感度が下がったことにより少しでも解放に近く撮ることができ、より美しいボケを活かして撮ることができそうです。
美しいモノクロ表現
フィルムで現像する際に使用する、現像液と印画紙の選択によって変わる色調の違いをデジタルでも表現できるすごい技術が搭載されています。
この「モノクロ調整」が通常のモノクロと、印象的に写せる「ACROS」の両方で使用できます。フィルムでのモノクロ撮影が好きな僕としては是非とも使ってみたい新機能です。
16種のフィルムシミュレーション
モノクロ調整も含めた、フィルム感覚で色調、階調表現を選べる「フィルムシミュレーション」がなんと16種類もあります。
X-H1 と X-T3 では X-T2 には無かった、映画のような雰囲気を出せる ETERNA(エテルナ)を使うことができます。新機種が出るたびにレパートリーが広がっていき良いですね。
カラークロームエフェクト
この機能が X シリーズでは初めて搭載されました。
それがどんな機能なのか、FUJIFILM 公式サイトによると、『陰影のある色鮮やかな花のように、彩度が高く階調表現が難しい被写体において、従来よりも深みのある色再現、階調再現が可能』になる機能です。
これまで使用できたのは Xシリーズよりも上位機種の GFX 60S だけだったので、使用したこのがあるのはごくわずかでしょう。この機能がどれほどのものなのか是非とも使用してみたいです。
その他
・センターファインダー
X-T2 からそのまま、安定感があるセンターファインダーです。X-Pro の左側に寄ったファインダーと一長一短ありますね。
・Bluetooth
・防滴防塵
・カラーバリエーション
黒とグラファイトシルバーの2種類から選べます。グラファイトシルバーは、僕の好きなフィルムカメラを彷彿とさせるクラシックなデザインです。
ここは残念…
悪い点はあまりありませんでした。強いて言うなら、
このカメラに無いのは、手振れ補正と、フルサイズのセンサーぐらいかと思います。
あとはX-T2は 「Made in Japan」 だったのに対して、X-T3は「Made in China」の刻印です。
このことも気持ち的には大きな変化だと思う人がいるかもしれません。
X-H1 との違い
比較されそうな機種について違いを簡単に書いていきます。
先ほども書いたように、最低常用感度、センサー、フィルムシミュレーションが X-T3 では進化しています。
その他にも良い点で挙げた6項目は X-T3 にしかありません。
逆に X-T3 より X-H1 が優れているところは、ボディ内手ぶれ補正があるということだけだと僕は思います。
これだけですが、あると特に動画において強みになります。また夜の手持ち撮影や、スナップ写真にも活かされます。
手ぶれ補正によって、シャッタースピードを遅くできるので、絞れます。つまりよりシャープな画像を撮ることができます。
価格がは9月8日現在、X-T3 が amazon にて約18万円、X-H1 が 21.6万円。
ボディ内手ぶれ補正に2、3万円払うかどうかですね。動画を撮影する人は X-H1の方が良いかもしれません。それ以外は X-T3 をおすすめします。
X-T2 との違い
X-H1 から X-T3 への進化は X-T2 からも全て同じです。ボディ内手ぶれ補正機能は X-H1 だけですが。
その他に X-T2 との違いはいくつか、タッチパネル、Bluetooth搭載、ビューファインダーの性能向上が上がった点などがあります。
X-T2 で Wi-Fi は使用できますが、Bluetooth搭載では停電力でカメラとスマートフォンを接続し、画像転送がより速く、バッテリーをほとんど消費しません。
ビューファインダーの画素が236万画素から369万画素に大幅に向上し、形状もアイカップになりファインダーが見やすくなっています。
価格は、X-T2 が amazon にて約12万円なので、6万円もの差額があります。これだけ価格が落ちてきているので、型落ちの X-T2 という選択もありかと思います。
しかし、ここまでの機能が満載のカメラだったら僕なら X-T3 に惹かれてしまいます。
引用 : https://fujifilm.jp/personal/digitalcamera/x/fujifilm_x_t3/product_views/
こんな人は買おう
X-T3 は性能が非常に良い革新的なカメラです。細かな配慮もされているコスパ抜群のカメラとも言えます。
様々な人におすすめしたい「買い」なカメラですが、
・特に動きがあるものを撮る人
・質の高いモノクロを撮りたい人
・バランス良く写真や動画も撮りたい人
にはこのカメラが FUJIFILM の中でベストな選択だと思っています。
オリンピックを意識したのかは分かりませんが、動体撮影に力を入れているような感じがしています。
もし「動画は全く撮らないよ。静止画に特化したカメラが欲しい」という人は次に発売するだろう X-Pro3 に期待しておくのがいいかもしれません。
XF18-55mmF2.8-4が付いたレンズキットもあります。