日本のカメラメーカーはたくさんあります。
どこの国に比べても、最近のカメラの技術は凄まじく、自動車と並んで日本を代表する産業の一つです。
そんなカメラメーカーの中でも、ミラーレス一眼をメインで作っているFUJIFILM。
「FUJIFILMのカメラはフィルム時代からの技術で、色が良くて綺麗」とよく言われます。
僕は、何種類ものメーカーを経て、今現在FUJIFILMのカメラを愛用していていますが、画質が特に優れていると感じます。
「画質が良いと言われても、どの機種も全部綺麗なの?」とか、
「これからFUJIFILMのカメラを買いたいけどどれがオススメなの?」
という言葉をよく聞くので、今日はXシリーズの現行モデル、全6種類の特徴に加えて、どんな人におすすめなのかということをまとめてみました。
APS-Cというセンサーサイズ
FUJIFILMのXシリーズはすべてのカメラをAPS-Cというセンサーサイズで作っています。
異なるセンサーサイズの中判カメラや、コンデジはありますが、メインのXシリーズはすべてAPS-Cです。
フルサイズのセンサーの大きさが36mm × 24mmという大きさなのに対して、APS-Cはそれに次ぐ大きさで23.6mm × 15.8mmという大きさです。イメージしづらいですが、比べると相当小さいサイズです。
センサーサイズの詳しい説明は省きますが、一般にセンサーが大きい方が光を多く集めることが可能で、高画質で、綺麗にぼかせて、暗い場所にも強いカメラを作りやすいということになります。
ただしその分フルサイズのカメラを見ると分かるように、カメラ自体のサイズが大きくなり重くなるというデメリットがあります。
さきほど、作りやすいと言ったように、APS-Cのカメラでも高画質のカメラが作れないわけではありません。各メーカーはフルサイズで小型化を図ったカメラもしくは、APS-Cなどの小さいセンサーでも画質が良いカメラを目指して開発を進めているのです。
フルサイズを作らない理由
FUJIFILMとしては、フルサイズにすることで大きく重くなるよりは、それより小さいサイズでも高画質のカメラを作ることができると考えて、APS-Cのミラーレスだけにしているのです。
また、フルサイズになるとレンズもフルサイズ用に大型化します。
それはFUJIFILMが目指すものとは異なり、あくまでも
「プロ写真家の使用に耐える高画質と小型・軽量を最適バランス化させたシステム」
とメーカーの企画担当者は語っています。 また、
「我々のノウハウがあれば、APS-Cでもフルサイズに匹敵する画質を実現できる」
というようなことも語っています。
これがFUJIFILMがフルサイズを作らない理由です。
そしてすべての機種が少々内容は異なっても、規格が同じAPS-Cサイズのセンサーであることから、画質面だけでいうと同じだけの高画質を得られる可能性を秘めています。
すべての機種を紹介する
ここでFUJIFILMが出している現行モデルのカメラのラインナップを全5種類+1種類を特徴とともに紹介します。
X-A5
価格:6万円前後
カラーのバリエーションが豊富で、レトロデザインが特徴です。
キットレンズは、マクロ撮影が得意なレンズがついています。タッチパネル、Wi-Fi搭載、180度回転できて自分撮りもできます。
他のメーカーのエントリーモデルよりもハイスペックで、高画質なこのカメラです。
X-T2
価格:15万円前後
長方形でアルミ削り出しで、いかにもカメラというデザインです。非常にかっこいいモデルです。
ハイアマチュアやプロも使うこのカメラ。3方向チルト式液晶、フォーカスレバー搭載、4K動画と、どれにも劣らない性能を持っています。
X-T20
価格:8万円前後
X-T2の小型・廉価版という位置づけです。しかしセンサーも同じで、チルト液晶、4K動画、連写速度と高性能には変わりはありません。
X-T2にはないタッチパネルも付いています。
廉価なのは、SDカードの規格、防滴防塵、起動時間などの細かなところが微妙に劣っている点です。
X-Pro2
価格:16万円前後
僕が愛用するX-Pro1の最新の機種。ライカのレンジファインダー式Mシリーズを感じさせるようなデザインです。その特徴は、EVFとOVFを切り替えられるファインダーです。他のメーカーには無く、これ目当てに使う人も多いと思います。
他と比較するとサイズは大きいですが、考え抜かれたこの形状から持った時に少しも大きさを感じさせません。
Xシリーズが生んだ最強個性派カメラです。
X-E3
価格:11万円前後
2017年9月28日に発売になったXシリーズ最新のカメラ。
外観はレンジファインダースタイル、グリップの形状などX-Pro2の小型・廉価版という感じです。
廉価とは言っても、タッチパネルが搭載されたり、4K動画可能であったり技術が集結されて、劣るところがほとんど感じられないです。
Xシリーズ最小で、背面の十字キーを廃止したり、Bluetoothが搭載されていたり、何かと目新しいカメラです。
コンパクトデジタルカメラ
X-100F
価格:14万円前後
レンズ交換式ではなく、いわゆるコンデジなのですが、性能や画質などすべてを考慮しても最強の高級コンデジです。コンデジであるからもちろん小型です。
固定式のレンズは焦点距離35mmという万能なレンズで、レンズ交換式のカメラに常に単焦点レンズをつけて撮影するならこっちの方がよっぽどいいような気がします。
デザインはクラシカルで、持っているだけで所有感に満たされるカメラに間違いはありません。
タイプ別におすすめする
ここで、様々なタイプに分けておすすめを紹介していきます。
・小型軽量にこだわりたい → X-E3
・何より価格が安い方がいい → X-A3
・初心者でも簡単に使いこなせる → X-A3
・レンズを交換する必要はない → X100F
・可愛くておしゃれなカメラがいい → X-A3
・金額よりも性能 → X-Pro2、X-Pro2
・人とかぶらない個性が欲しい → X-Pro2
・風景写真を極めたい → X-T2
・スナップ写真を極めたい → X-Pro2
・気軽に始めたい女性 → X-A3
・気軽に始めたいけど、少々こだわりたい → X-T20
・大きさと性能のバランスが大事 → X-T20、X-E3
・ライカに憧れがある → X-Pro2
・カメラは絶対クラシカル → X100F
・新しいカメラ、新しい技術に魅力を感じる → X-E3
・防滴防塵が必要だ → X-Pro2、X-T2
・プロも使うカメラを使いたい → X-Pro2、X-T2
・街で注目されるカメラが欲しい → X-Pro2、X100F
・モノクロ写真にこだわりはない → X-A3
・4K動画撮影がしたい → X-T2、X-T20、X-E3
・FUJIFILMのカメラが好き → すべて
最後に
いかがでしたでしょうか。6種類をタイプに分けて考えてみました。
FUJIFILMのカメラなら、どのような人にも合ったカメラが見つかると思います。
ちなみに、僕はやはりX-Pro2をおすすめします。
X-Pro2のデザイン性、撮った写真、性能、すべてにおいて良さが欠点を上回るような、満足できるカメラだからです。
ここでは現行モデルだけを集めてみましたが、これ以外に型落ちという選択肢もあります。
型落ちは性能は少し落ちますが、デザインはそれほど変わらず、価格が格段に安くなります。
FUJIFILMの最新技術は他のどのメーカーより優れていると僕自身が感じ、それを体感してほしいので最新モデルをおすすめしますが、最初に買うなら型落ちもありかなと思います。
FUJIFILMのカメラに触れるためのきっかけがどうであれ、感じることはできますよ。
ともかく、FUJIFILMがフルサイズではなくAPS-Cでカメラを作る理由とその結果がカメラに凝縮されているので、ぜひ多くの人に味わってほしいと思っています。