AdobeのLightroomは写真の現像だけでなく、管理も非常に便利だと以前の記事で書きました。
効率的に、Lightroomで写真を管理する【読み込み・保存】
Lightroomの使用の流れとしては以下のようにするのがベストです。
読み込み → 選別 → 現像 → 書き出し
上の記事では写真の管理として、SDカードでの読み込みから選別に至る直前までの管理について書いています。どういった設定でどこに写真を保存するか、といった内容です。
今回は選別についてです。
選別を行う目的は、後で見たくなった時、現像したくなった時にストレス無く、すぐに行えるようにすることです。つまり検索性を上げるのが目的です。
そのために必要な「選別作業」
毎回同じ基準で選別を行い、大量に読み込んだ写真を厳選して残しておくのことが大切です。
これまで僕はあまりやっていなかったのですが、いろいろ勉強して意識的に選別を行ってみたら作業効率も上がったので、今日はその流れを簡単に説明します。
見るべき項目
選別の時に、ただ写真が良いか悪いかだけでは毎回基準が変わってきてしまうので、見るべきポイントを絞って選別していきます。
この際4つのポイントを見るようにします。
・構図
・露出
・ピント
・ノイズ
これらが完璧な写真は現像しても良い写真になります。1つ1つ見ていきます。
構図
構図は写真の第一印象を決定付けるもので非常に大切です。いくら他が良くても構図が悪いと悪い写真になるかもしれません。
構図はトリミングによってある程度は変えられますが、 慎重に見ていく必要があります。見せたい場所に余計なものが写っていないかなども確認した方が良いです。
露出
これも構図と同様、現像時にある程度は調整できます。しかし明らかにオーバーやアンダーな露出だと調整できなかったり、不自然な色になったり、ノイズが乗ったりするので適正でないものは選別の段階で不採用にするのが良いです。
ここでの適正とは、ヒストグラムが中心に近く、実際に目で見た明るさを言うのでは無く、自分が意図した露出と言うことです。オーバーやアンダー気味でも狙って撮ったならOKです。
(ちなみに実際に目で見た明るさは、標準露出と言います)
ピント
ピントは現像で変えられないので、ブレていたら不採用です。狙った場所にピントがないのも同じです。
ノイズ
ノイズが多い写真は良いものとは言えません。夜の撮影などでISO感度を上げすぎたりするとノイズが多く乗った写真になります。ノイズが多い写真も不採用です。
これらの4項目について選別時に見てきます。
こう見ると現像で良い作品になる写真というのは、撮影時にちゃんと撮れている写真なのです。
つまり良くない写真をいくらうまく現像しても良い写真にはなり得ないということです。
現像に頼るのではなく、まずは構図やカメラの設定を大事に撮りましょう。
デジタル写真の色を極める!を読んでLightroomを使いこなす
選別の流れ
ではどういった流れで選別を行うのでしょうか。僕が行っているのは、最初おおまかに絞っていき、少しずつ枚数を厳選していくというやり方です。
〜読み込み後〜
1. 「グリッド表示」
↓
Good = 採用 Bad = 不採用 どちらでもない = 何も付けない
↓
2. 「2枚並べて確認」
↓
Good = 採用 Bad = 不採用 どちらでもない = 何も付けない
↓
3. 「1枚ずつ細かく確認」
↓
Good = 採用 Bad = 不採用
↓
4. 採用だけが残る = ☆を1つ
↓
5. 採用写真だけで絞り込み(5%程度に)= ☆を2つ
↓
現像を行う
↓
6. 上手く現像をできた = ☆を3つ
↓
7. 自分にとっての特別な1枚 = ☆を4つ
このような流れです。
1. でグリッド表示でRawではなくJPEGに絞り込み、1枚ずつ写真を見ながら大まかに構図と露出が悪いもの、明らかなピントずれ、ノイズが多い写真に不採用フラグを立てていきます。
ここでこれは良いと思った写真は採用フラグを立てます。採用か不採用か選べないものは何も付けません。
2. ではグリッド表示で2枚を選択して並べて比較表示することによって、似たような構図の写真をどちらかに絞ることができます。
3. で1枚ずつ細かいところまで拡大表示して、細かいピントずれや、ノイズに注目して採用と不採用を決めます。ここでは採用か不採用の二択にします。
ここで採用だけの写真が残るのでレーティングを選択し、☆を1つだけ付けます。
5. で☆1つの写真だけに絞り込んで、さらなる厳選作業をします。ここで撮った写真の5%を目安にして絞り込みます。200枚撮影したら10枚ぐらいです。
あくまでも僕の目安ですが、あまりに多すぎると現像時の効率、集中力で出来栄えが悪くなるからです。
残った5%程度の写真には☆2つ目を付けます。
ここまできて初めて現像を行います。
6. で現像が良くできたなと思う写真には☆3つ目を付けます。
さらに、自分にとって特別な1枚になったと思えたら☆4つ目を付けます。
以上が選別の流れです。☆は最大で4つ付いています。
カラーラベル
もう一つ選別の方法としてあるのが「カラーラベル」
先ほどの採用・不採用フラグや☆を付けるレーティングツールは写真の優劣を付けるものでしたが、カラーラベルは写真の種類を見分けるためのツールです。
使用したことはありませんでしたが、便利そうなのでこれから使用して運用していこうと思っています。
カラーラベルは色が5種類使用できます。
僕が考えているのはSNSの種類ごと、また印刷用に現像した写真でラベル付けする方法です。
アカウントが2つ以上あるSNSや、異なるSNSで同じ写真をアップロードしないようにしたという目的です。また印刷すると現像した時よりやや色が薄くなってしまったりするからです。
例えば
レッド = このブログアップ用に現像した写真
イエロー = Instagram用に現像
グリーン = Instagram別アカウント用に現像
ブルー = プリント用に現像した写真
パープル = 予備用
このような感じでレーティングした後でカラーラベルを作成すれば、どこでこの写真が使われているかな?と思った時に一目で分かります。別アカウントに同じ写真をアップしてしまうことも避けられます。
予備用を1つ作っておくのも重要です。
キーワード設定
最後にもう一つ、検索性を上げるために使用するキーワード設定です。
レーティング後に撮った写真にまとめてキーワードを設定します。それは場所であったり、心境、天気など、一貫性を持ったキーワードを設定すると検索する際に非常に便利です。
同じ日に撮った写真でも、1枚1枚にキーワード設定もできるので分かりやすくやっておくと良いでしょう。
選別で作業効率を上げよう
今回選別の方法をざっくりと説明してみました。
僕自身、Lightroomについて勉強して、選別を行ってから現像をするようになって作業の効率がぐんと上がりました。
それは余計な写真を現像して後からちょっと微妙だったなと思うことだったり、昔の写真を現像したくなっても見つからないということが減ったということからです。
Lightroomを使用して現像を行っているのに現像だけで、選別や検索などの「管理」を行わないのは非常にもったいないことです。
おすすめなのでぜひやってみましょう。