カールツァイスのレンズ。
古くからドイツにあるメーカーで画質は非常に定評があり人気のレンズと言われています。
これらのレンズを使用したいからSONYやFUJIFILMのミラーレスを使う人もいると聞くことがあるくらいに良いレンズです。
FUJIFILMのX-mount用のカールツァイスのレンズは全部で3種類あってそれぞれに特徴があります。
カールツァイスのXマウントレンズを全種類紹介【Touitレンズ】
今回は ZEISS Touit 1.8/32 という3種類の中でも一番標準的なレンズについて書いていきます。X-mount純正レンズの中でこのZEISSレンズと迷うとしたら、次のうちどちらかかと思います。
・XF35mmF1.4 R
・XF35mmF2 R B
どちらも焦点距離が35mmのレンズ。絞りがF1.4かF2かですが、最小F値以外にも様々な違いがあります。
これらの XF35mmF1.4 R と XF35mmF2R WR の2つのレンズと、32mmF1.8というツァイスレンズについてスペックや、価格、特徴を含めて比較検討していきます。
3つのレンズを比較してみる
上で挙げた3つのレンズについて一覧で比較していきます。
レンズ | ZEISS Touit 1.8/32 | XF35mmF1.4 | XF35mmF2 |
---|---|---|---|
発売日 | 2013年6月 | 2012年2月 | 2015年11月 |
35mm換算 | 48mm | 52mm | 52mm |
価格 | 77000円 | 60499円 | 42158円 |
レンズ構成 | 5群8枚 | 6群8枚 | 6群9枚 |
大きさ(径×全長) | 65mm×76mm | 65mm×50.4mm | 60mm×45.9mm |
重量 | 210g | 187g | 170g |
フィルター径 | 52mm | 52mm | 43mm |
付属フード | 円柱型 | 角形 | 円形 |
最短撮影距離 | 37cm | 28cm | 35cm |
絞り羽根 | 9枚 | 7枚 | 9枚 |
XF35mmF1.4がX-Pro1用に作られたことから最も古く、2012年2月の発売。XF35mmF2が2015年11月の発売となっています。
価格帯としても4万円台から6万円台と手を出しやすいものとなっており、初心者にも上級者にも良いレンズだと思います。
大きさや、レンズの構成、形状についてもそれぞれ違っています。
レンズの絞り羽根の違いによって、ボケのタイプが変わってくるし、フードの形によってかっこよさが決まってくると感じているので重要なポイントでもあります。
ZEISS 1.8/32 vs XF35mmF1.4
ここからはZEISSレンズと、FUJIFILMの2つのレンズをそれそれ比較してきます。どのような特徴があって、どっちを選ぶべきかの参考にしてみてください。
まずZEISS Touit 1.8/32のレンズに一番近いのが、XF35mmF1.4です。
焦点距離としては35mm換算で48mmと52mmとやや異なるものの、どちらもやや望遠よりの標準域として、この域ではほとんど違いはないでしょう。
大きさ重量はZEISSの方がやや大きく重くなっています。価格も2万円弱ぐらいZEISSの方が高く設定してあります。
最短撮影距離はZEISSの37cmに対して、FUJIFILMが28cm。この違いは9cmですが、大きな違いかもしれません。ストリートスナップなんかを撮影していて、ちょっと寄って撮りたいと思う時に37cmだと少し物足りなく思ってしまうはずです。
比較表には表れない違いですが、僕が一番感じるのは画質やボケの違いです。
公式サイトや、作例を見た時に、ZEISSのレンズはシャキッと色乗りが良く高解像度の写真に仕上げている気がします。拡大した時の解像度もこちらの方が優れているように感じます。
一方FUJIFILMのレンズは色のりは良いと言われていますが、ZEISSよりは少し劣り、拡大した時の解像度も少しだけ劣る気がしています。
ZEISSの定評ある画質はやはり優れています。
開放でもボケにおいては、ZEISSはやや背景が何かわかるぐらいの少しくっきりしたボケ。FUJIFILMは、良く言えばふんわり柔らかな個性的なボケ、悪く言えばモヤっとしたボケという印象です。
ただでさえFUJIFILMの色は良いと言われているので、その色乗りに満足しているならFUJIFILMで十分、ZEISSの色が好きで、細部までシャキッとくっきり撮りたいという人はZEISSの方が良いかもしれません。
ただ僕は使い慣れたFUJIFILMの方のボケ味の方が印象的で好きです。
ZEISS 1.8/32 vs XF35mmF2
これらの2つのレンズは、上記2つのレンズと同じ焦点距離の比較です。違いはF値です。
F2はやはりボケと明るさという観点でやや劣ってしまいます。それらを重要視する人は上記2つのレンズから選ぶ方が良いです。
それではXF35mmF2のメリットは何か。それは簡単に言うと軽快さとバランス感です。
まず大きさがXF35mmF2はXF35mmF1.4より小さくて軽いので、ZEISSよりさらに持ち運びに使いやすくなります。FUJIFILMのレンズの中でも「コンパクト単焦点レンズ」というジャンルになっていて、それが最大の売りです。
もう1つ、こちらの方が新しいレンズでAFスピードが全く違います。軽快さに加えて、サクッとAFして撮りたい時にすぐ撮れるレンズです。
これらに加えて価格も4万円台と他2つのレンズより安いので、バランス感とコストパフォーマンスが非常に優れたレンズと言えます。
この軽快さとバランス感が良いなと感じた人は、XF35mmF2を選ぶと後悔は無くなると思っています。
まとめ
今日はZEISSのレンズとFUJIFILM純正の2つのレンズを比較してみました。
XF35mmF1.4とXF35mmF2の比較もしています。個人的にはF1.4がおすすめという結論です。
XF35mmF1.4、F2の徹底比較。どっちを選ぶべきか考える
しかしながら、それぞれ特徴があってどっちが本当に良いのかは使用目的によるというのが結果です。
どれも良いレンズなので、どれにするか迷ってしまうレンズです。できることなら全てを使い分けしたいと思います。
以上のことを踏まえても、ZEISS 1.8/32は非常に良いレンズです。
【ZEISS 1.8/32の特徴】
AFで使用できる標準域のZEISSレンズ
ZEISSレンズの中で最もF値が小さいF1.8
細部まで高解像度で撮影できる
色乗りがZEISSらしく非常に良い
このような点で、ZEISSのレンズって良いなと思います。
ただ価格が少し高いだけに、価格差に見合ったZEISSの良さを見出せなければFUJIFILM純正のレンズの方が良いかと思います。
デザイン的にもやはりFUJIFILMのカメラに合うのは純正のレンズですから。
ここまでをまとめると
・ボケ味が大事 → XF35mmF1.4 を選ぶべき
・解像度・画質が大事 → ZEISS 1.8/32 を選ぶべき
・AFや価格などのバランスが大事 → XF35mmF2 を選ぶべき
標準単焦点レンズだけでもこんなに種類があるのですから、好きなのが見つかるはずです。
カールツァイス以外にもXマウント用のサードパーチィーレンズが気になる方はこちらもどうぞ。