この数ヶ月「フルサイズミラーレス」という言葉をよく耳にします。
カメラファンの間では流行語のようになっており、僕も注目して見ていました。これまではフルサイズミラーレスというと思うのはやはり SONY であり、ミラーレス分野においては他のメーカーの追従を許さない圧倒的なシェアでした。しかしながらここ最近、各メーカーが SONY を追ってか分かりませんが、次々とフルサイズミラーレスを出してきたのです。SONY、Canon、Nikon、そして Panasonic まで。
各メーカーが技術を集結して新作を出す中、FUJIFILM は出す様子は全くありません。今日はそのことについて書いてみようと思います。
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各社のフルサイズミラーレス機
SONY
α9からα7まで全10種類ものフルサイズミラーレス機があります。プロフェッショナルモデルからエントリーモデルまでを揃えています。この分野に関しては十分なほどでしょう。
SONY α7 III ズームレンズキット FE 28-70mm F3.5-5.6Canon
Canon初の R が10月25日に発売になりました。「写真は進化する」をコンセプトにしており、これからのさらなる進化が楽しみな Canon でもあります。
Canon EOS R ボディNikon
Z7、そしてその安価版 Z6 も発売になっています。Sony までとは言いませんが、いろんな層を取り込みたいという感じでしょう。
Nikon Z7 ボディPanasonic
まだ発売はしていませんが、LUMIX S1R とS1 の2種類を2019年の初めに発売すると発表がありました。同時発売で、おそらく Nikon と同じようにプロ仕様のモデルとそれより少し安価のモデルということでしょうか。
フルサイズミラーレスの良いところ悪いところ
フルサイズミラーレスのメリットやデメリットを簡単にあげてみると以下のようになります。
良い点
1. センサーサイズが大きい(画質が良い)
2. ボケが美しい
悪い点
1. ボディが大きい
2. 高価(レンズも新たに必要)
3. レンズが大きくなる
結局は画質?
一眼レフカメラとミラーレスカメラは大きな違いはミラーがあるかどうか。そのことによって、大きさ(重さ)、ファインダーの違いが出てきます。
フルサイズミラーレスはフルサイズ一眼レフに比べて、コンパクト化していますがやはり、FUJIFILM の APS-C サイズのカメラよりは当然大きいですね。
フルサイズミラーレスの良さというのは、結局のところ画質です。綺麗な写真を撮るためにこのような種類のカメラを選ぶのが理由です。それでは FUJIFILM のミラーレスの画質がフルサイズミラーレスと同じならどうでしょうか。FUJIFILMの 方が小さいし安価なので良くないですか?
しかし実際 FUJIFILM のカメラの画質がフルサイズと比べてどうなのか?というところなんですけど、僕は決してフルサイズ以上、あるいは同等まで画質が良い!と自信を持って言うことはできません。しかしながら一方的に負けるようなことはないと思っています。
FUJIFILMの人はこんなことを言っています。
FUJIFILMがフルサイズミラーレスを出さないのは
我々のノウハウがあれば、APS-Cでもフルサイズに匹敵する画質を実現できる。
プロ写真家の使用に耐える高画質と小型・軽量を最適バランス化させたシステム
と語っていました。また35mmフィルムカメラが持っていた魅力を引き継ぎたい、とも。
35mmフィルムカメラは小型で、画質も良い、さらには趣味性も持ち合わせている、そのようなカメラを目指すのが FUJIFILM なのです。Xシリーズを始める時にフルサイズを選ぼうと思えばできたようですが、FUJIFILMは終着点をそこではなくあくまでもフィルムカメラの延長としての魅力を求めたのです。
フルサイズにしてしまうとポテンシャルは上がりますが、それにともなってボディ、レンズともに大型化、結果としてベストなバランスから外れてしまいます。
FUJIFILMは画質においてはフルサイズには負けるかもしれませんがそこに追いつくだけの自信がある。だからこそ方向性が違うフルサイズを作らず、APS-Cサイズで FUJIFILM らしさというのを作りあげているということなのです。
軽さ、コンパクトさ、画質のバランスでフルサイズに勝負できるカメラ、これがFUJIFILMの良さだと思います。
中判カメラというのもある
FUJIFILMはメインとしてAPS-Cサイズの X シリーズがありますが、それでもさらなる画質を求めるならば中判カメラという選択肢があります。フルサイズの約1.7倍の大きさのイメージセンサーを持ち圧倒的な画質の写真が撮れます。FUJIFILMからは GFX 50S という機種が出ています。その価格はすごいですが…。さらに中判のミラーレスが11月に発売になります。FUJIFILMのXシリーズと中判という二刀流もよくいるようですよ。
FUJIFILMらしさが好き
FUJIFILMによく言われるように、フィルム時代から受け継がれた発色の良さつまり色の綺麗さが魅力です。最初に FUJIFILM のカメラで写真を撮って感動したことを今でも忘れません。フルサイズにも負けないだろう魅力が詰まっています。その魅力を無くしてフルサイズを作っても嬉しくはないですね。
FUJIFILMが好きな僕としては、どうかこのままの路線で開発を続けていってほしいと思っています。
最後に言いたいこと

画質は当然ながら良くて、使ってみて愛着が湧くカメラが一番良いカメラだと思っています。いくら画質が最高に良くても使っていて楽しくないカメラはダメです。
ここ最近フルサイズミラーレスの流れというのがありますが、それと同じように、「中判」「フルサイズ一眼」「フルサイズミラーレス」「 FUJIFILM」ぐらいにFUJIFILM が一つの分野として確立するぐらいになればいいと思います。
僕はFUJIFILM を使っていたら居酒屋数件ぐらい語れるぐらいに FUJIFILM が好きになりました。また FUJIFILM が好きな友人も多く、そういう人はこだわりを持って設定してカメラで写真を撮っているように感じます。そのように使っていて愛情を注げるというのは良いことですよね。
ここまでフルサイズミラーレスと絡めて、語っていることは FUJIFILM 愛の話になってしまいました。
もちろんフルサイズミラーレスは素晴らしい技術で、各社どんどん開発をしてレベルが上がっていってはほしいと思うのですが、僕は FUJIFILM のXシリーズ推しでこれからもずっと使っていこうという話でした。